新規団体設立に向けて~想いをカタチにするための事例紹介~

「こども食堂」の開設のしかた 

 

日 時:令和元年11月13日(水)18:30~19:30
場 所:岩国市中央公民館 第1講座室
講 師:金本 秀韓氏(山口県こども食堂支援センター 東部地区コーディネーター)

参加者:20名

 子ども食堂開設のノウハウ(目的・対象・利用料・周知方法・保険・衛生許可・財源)について周知し、団体設立に向けてアドバイスしてもらう。

 

(1)子ども食堂は経済的に厳しい子どもたちが来る場所という目的だけではない。最近は地域の誰もが集まる地域食堂のような「食」を通じた居場所づくりという機能もある。

(2)山口県の現状。岩国市で3ヵ所、2021年までに県内100ヵ所をめざす。「山口県こども食堂支援センター」を開設した。各地にコーディネーターを配置し、こども食堂開設に関する支援をすることとした。

(3)対象をどうするか。経済的な課題がある子に限定するか、地域づくりとして地域住民の居場所とするか、情報公開は誰でも見えるようにするか。

(4)利用料をどうするか。申込制にするか、登録制にするか。

(5)周知方法をどうするか。ネットワークや学校への配布。

(6)保険はどうするか。食中毒やけがへの対応。社会福祉協議会のボランティア保険などがある。

(7)保健所の届け出はどうするか。学校、公民館、供用会館など子どもと一緒に調理する「料理教室」であれば食品営業許可は不要。

(8)スタッフはどうするか。組織化された団体は職員でまかなう。新規団体はボランティアや協力者を募って始める。

(9)日時や回数はどうするか。

(10)財源はどうするか。寄付金、助成金、参加費でまかなう。米・野菜は寄付でまかなう。肉は購入費用がかかる。山口県フードバンク(周南市)に取りに行く。

 

 コーディネーターは、寄付金・助成金集め、学校との連携づくり、ボランティア集めの協力をする。定期的に相談に応じるのでこども食堂を開設してほしい。

 

●アンケート結果

1.講座の内容は?

 大変満足 7

 満足   5

 普通   0

2.どんな内容が印象に残ったか?

 こども食堂から地域の食堂へ

 営業許可が不要ならハードルが下がる

 個人ではなく団体で行っていること

 こども食堂の理念と実態

3.今後の活動にどう役立てるか?

 こども食堂の開設を考えている。 1人

 こども食堂のボランティアに参加したい。 1人

 実態がよくわかり参考になった。今後につなげたい。 10人

4.その他

 活動について詳しく知りたかったため大変参考になった。今後の地域活動に活かしたい。

 作っている野菜をこども食堂に役立ててほしい。

 自分の住んでいる地域で開くものだと思うし、ニーズがあれば努力したい。

犬・猫の保護活動の取り組みについて

 

日 時:令和元年11月13日(水)19:30~20:30
場 所:岩国市中央公民館 第1講座室
講 師:橋本 あき子氏(NPO法人ケダマの会 理事長)

参加者:26名

●ケダマの会について

 周南市を中心に、飼い主のいない犬や猫のために新しい家族探しをする活動を行う。

 2010年 個人で活動していた3名で任意団体「ケダマの会」を発会

 2014年 シェルター建設

 2019年 「特定非営利活動法人 ケダマの会」として承認

 

●「保護犬」「保護猫」とは

 飼い主の環境の変化・高齢化(種々の事情、飼い主の身体能力低下など)→飼育困難→飼育放棄・虐待・ネグレクト(食事や健康管理、散歩などの放棄)

 

●ケダマの会 犬と猫の譲渡条件を厳しく設ける(一部)

 ・ペット飼育可能住居であること

 ・不妊、去勢手術を必ずすること

 ・ノミダニ予防、フィラリア予防(犬)

 ・狂犬病予防接種、ワクチン接種

 

●ケダマの会の譲渡会

 ・毎月2回定期開催

 ・会場は周南市民センターに定着

 ・天候に左右されず、事故防止のため、室内開催にこだわる

 

●ボランティアスタッフについて

 ・現在15名のメンバー(無償)と無償ボランティア50名の協力

 ・年中無休の活動(40頭の散歩、動物病院の受診、グルーミングケア、予防薬投与など)

 

●質疑応答

 

●最後に

 活動は広がり、会のメンバーも増えたがまだ足りない。日々の仕事とシェルターでの活動をこなしつつ、譲渡会を続ける。運営資金も民間基金や寄付金など利用しているが赤字が続き、メンバーで補填するなど課題が多くある。それでも、犬猫たちの命を私たちが守り、愛護活動の啓発とともに新たな飼い主への橋渡しを使命として、地道に活動を取り組んでいきたい。

 

●アンケート結果

1.講座の内容は?

 大変満足 12

 満足   7

 普通   1

 無記入  2

2.どんな内容が印象に残ったか?

 活動が個人でなく、団体で行っていること

 活動の難しさ、大変さ、体験談

 設立からの話、本当に大切な命という想いが伝わってきた

 譲渡した子が二度と不幸にならないように条件は厳しく

3.今後の活動にどう役立てるか?

 犬猫保護の団体設立を考えている 2人

 譲渡会に参加したい 3人

 動物愛護について理解が深まった。地域全体で考える。今後につなげたい。 18人

4.その他

 保護される犬猫を増やさない為に、飼い主の意識改革が必要

 保護活動の話を聞ける場を増やし、理解・安心を持てるようになればいい

 定期的な譲渡会を開催し、TNR(捕獲・不妊去勢手術・元の場所に戻す)をしていきたい

 シェルターや協力病院があればいいが、どこから始めればいいのか

 譲渡会を広めたい